• 2025年12月7日

村上春樹『羊をめぐる冒険』が描いた“長いお別れ”【感想・考察】

村上春樹の『羊をめぐる冒険』は、村上春樹作品の中でも人気のある代表作である。個人的にもかなり好きな作品ではあるのだが、一方でこの作品の何が好きなのかというと、意外と言語化できない。 ただ、この作品は何度か読んではいるのだが、正直なところ『羊をめぐる冒険』という物語の筋を完璧に覚えているかというと、あ […]

  • 2025年12月7日
  • 2025年12月7日

グレアム・グリーンの出世作『ブライトン・ロック』善悪とは何か?【あらすじ・感想】

グレアム・グリーンの『ブライトン・ロック』という小説について紹介したい。 グリーンといえば映画化もされている『ヒューマン・ファクター』(1978)や『情事の終り』(1951)、『権力と栄光』(1940)といった代表作で知られる、20世紀イギリスを代表する作家だが、これらの傑作に先立って1938年に発 […]

  • 2025年12月3日
  • 2025年12月3日

ポール・オースター『幽霊たち』という軽妙洒脱すぎる小説【あらすじ・感想】

昨年亡くなったアメリカの作家ポール・オースター(1947-2024)。もっと早く追悼記事を書こうと思っていたが、1年半以上も経過してしまった。今回はオースターの代表作である『幽霊たち』について紹介したい。 ポール・オースターという小説家について はじめに、オースターおよび『幽霊た […]

  • 2025年12月2日
  • 2025年12月2日

【最速レビュー&セトリ】べス・ギボンズ来日2025.12.1-Portishead「トリップホップの女王」の現在地と素顔

2025年12月1日に行われたベス・ギボンズ(Beth Gibbons)の来日公演を見た。 ベス・ギボンズといえば、1990年代にトリップホップというジャンルを定義したポーティスヘッド(Portishead)のボーカリストとして知られる。彼女は2024年、デビュー30年目にして実質的に初のソロ・アル […]

  • 2025年11月30日

レディオヘッドの最高の曲は「Polyethylene (Parts 1&2)」だと思う

Radiohead(レディオヘッド)が7年ぶりにツアー活動を再開した。とはいえ、バンド内にはわだかまりもある状態だといい、日本まで公演をしにきてくれるのかわからないが来日も期待したい。 ここで、個人的にレディオヘッドの「最高の曲」だと思う曲について紹介したい。 音楽史的なレディオヘッドの不朽の名曲と […]

  • 2025年11月17日
  • 2025年11月23日

【2025年来日】Franz ferdinand(フランツ・フェルディナンド)名盤ランキング《唯一無二の踊れるUKロックバンド》

2000年代を代表するスコットランド出身ののバンド、Franz Ferdinand(フランツ・フェルディナンド)。日本でも多くの曲がCMなどで使用され、曲を聞いたことがあるという人も多いかもしれない。2025年12月の来日公演を前に、おすすめのアルバムを紹介したい。 Franz Ferdinandと […]

  • 2025年10月16日
  • 2025年11月8日

【感想・考察】映画『遠い山なみの光』主題歌が「Ceremony」だった理由/原作との違い

映画『遠い山なみの光』が公開された。公開後すぐに見ていたので見てから時間が経ってしまったが、非常にこの映画はよかったので、この映画の感想と考察を書いていきたいと思う。 結論から言うと、『遠い山なみの光』の映画は、非常によかったと思う。原作小説の持つ「不思議さ」や一種の気味の悪さがうまく表現されていた […]

  • 2025年9月17日
  • 2025年12月2日

【スティング来日 2025.9.14@有明アリーナ】3人体制「3.0」の感想《セットリストはThe Police & Stingソロの名曲》

2025年9月14日に、元The Policeのスティングの来日公演を見た。 今回は「Sting3.0」という、The Police時代への原点回帰ともいえる3人体制のバンドでの来日だった。 Sting3.0がどのようなメンバーなのかというと、スティングのファンであれば名前を知っているだろうドミニク […]

  • 2025年8月18日
  • 2025年8月18日

アゴタ・クリストフ『悪童日記』という圧倒的な傑作文学【書評・解説】

読み終わった後に茫然自失になるほどの衝撃を受ける文学を読みたいのであれば、アゴタ・クリストフの代表作『悪童日記』をおすすめしたい。 アゴタ・クリストフは、1935年にハンガリーで生まれ、子どもの頃に第二次世界大戦を体験する。その後1956年、クリストフが21歳の時にハンガリー動乱が起き、オーストリア […]

  • 2025年8月16日
  • 2025年8月16日

【完全解説】芥川賞はなぜ該当者なしになったのか《2025年上半期》

2025年上半期は、芥川賞も直木賞も受賞作がないという、およそ28年ぶりの珍事が起きて話題になった。 いったいどんな議論の末に受賞作が決まったのか(あるいは今回のように受賞作なしに決まったのか)。その議論の様子や議事録は公開されないが、実はどのような議論があったのかは、選評を読むことで窺い知ることが […]

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このブログは管理人が実際に読んだ本や聴いた音楽、見た映像作品について書いています。AI全盛の時代ですが、生身の感想をお届けできればと思っています。